2004年5月24日 
サクラマスヒットシーン回想速報04.5.24

釣者 木村秀幸 (ボーグフィールドテスター)
記事、画像撮影 山田拓 (オプセル社)
ターゲット サクラマス66センチ




5月24日、午後1時過ぎになって、やっと赤川に立つ事ができました。 午前中は仙台での自分の用事が忙しく、移動を繰り返すBFTのsakuramasu氏と電話連絡を取り合い、ジャーキングを繰り返す彼の姿を中流域の瀬の中に認めたのはもうドピーカンの時間だったのです。
いそいそとウェーダーに履き替え、タックルを準備する私が河原でガイドにラインを通しているときでした。
『おーい!!!!』 大声に顔を上げると・・・sakuramasu氏のロッドが大きく弧を描いていた。


瞬間的にデカイ!と感じる曲がりでした。 えーっ、嘘でしょう!!(本音) しかし現実にロッドは曲がって、ターゲットは瀬の中で突進しているのが分かる。 このとき私はかなり慌てていた。 それほどターゲットの走りがパワフルに見えたのだ。

sakuramasu氏のほうが私の100倍も冷静に『オスプレイ黒金できましたよ!! カメラありますか〜!?』と声を掛けて来る。 はっとして写真をと撮ろうとするが、距離がありすぎてどうしようもない。 しかも相手は荒瀬を越えた向こうにいるのだ。

私のウエストハイウェーダーでは近づけないし、仮にチェストハイでも私が流されてしまうであろう強く太い流れだ。 その流れの中をsakuramasu氏は魚を悠々と誘導する。 『クラッチフッキングしていますから完璧です! ゆっくり来ても大丈夫だよ!』と言って下さったが、あちこちザブザブと渡河ポイントを探すうち、到底到達できないと感じ『お願いですからネットにいれて下さい!』と返事をした。

魚は下流へと突進を始めた。しかしsakuramasu氏は慌てずに、しかし強引に走りを止める。 水面が割れた。ああ、サクラマスとはなんと美しく猛々しいのだろう。

大きなシルバーの魚体がネットに収まるのが見えた。 くそう、ここでも撮影にはすこし遠すぎる。 流れは腰に来ているというのに。 壮絶なファイトシーンをカメラに収める義務が、私にはあったのかもしれない。 しかし、本流にウェーディングをしたことのある方なら事情を察しお許しいただけるだろう。 そんな瀬の中でのファイトだったのだ。 鮎タイツのスタイルで激流を渡河するsakuramasu氏のスタイルは、簡単には真似できるものではない。

向こうから魚をネットに入れたまま泳ぐような水深を渡って来てもらった。
すぐに魚体を確認させていただくと、フックは完璧なクラッチ状態。フックユニット が頼もしく鈍い光を放ってサクラマスを捕らえていた。

『あの瀬の中で、安定したファイトができるなんて・・・クラッチフッキングならで はです、こいつにはまっちゃいましたよ。 フックユニットがゴクッと外れる感触が病みつきになりそうですよ』開口一番、破願して彼はそういった。

私も同感だった。
そのとき、私はBORGとの出会いの日を思い出しました。 「山本さん、このシステムをサクラマスに使えないだろうか・・・」そう話した日から3年余り。
ついに現実に私の前に横たわったのは紛れも無い大型のサクラマス。
sakuramasu氏は今期スプーンで61?を1本釣った後、
ボーグを使い始め、63cm・70cmを釣り、今回の66cmと3本目のサクラマスクラッチフッキングとなるが、


今日、私の目の前で現実に起こったことは、まるでドラマのようなワンシーンだったのです。 憧れ、女王、彼女達・・・色々な形容詞のつく神秘の魚体を私は数年ぶりに日の光の中で見ていました。
情報はいち早く流れ、近くのポイントから次々に集まってくるサクラマスアングラー達と一緒に興奮覚めやらぬ中、私もしばしロッドを振ることができました。 え?私は釣れたかって?ないしょですけど、あの瀬頭で白い影がブワッと浮かんで水面のオスプレイをコツンと突付いていったのです。

狙って釣るサクラマス。 現在の日本のサクラマスシーンではsakuramasu氏や大勢のエキスパートの面々の経験と技術がそれを可能にしていた。 しかし、激流での釣りならではの問題であったバラシの多さが永遠の課題だと彼らが語ってくれた日から半年が過ぎようとしていた。
たくさんのターゲットをクラッチフッキングでランディングしてきた自分がいまさらと言う感はありますが、国内外を問わず、世界中のルアーマン達の悩みであったバラシという問題は、ここに又ひとつ克服された、と会心の思いで山形の蒼天を見上げたのでした。


BORGシリーズ第2弾『オスプレイ』全てのサクラマスアングラーに確信をもってお勧めいたします。 次の感動を手にするのは貴方です。

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